最近読んだ本です

(’01,10〜12)

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原始人 筒井康隆 帯は「元気がでる!」だったけど、あんまり出なかった・・ 自分の無能さを思い知らされる今日この頃で思います。(でも再読だよね、覚えがあるもの。)まぁ「筒井康隆の作り方」には、大口開けてわらかしていただきましたが。(01,12,29)
涙流れるままに 島田荘司 う〜む、重たい、重たすぎる・・・・ アトポスに引き続き、(それ以上に斜めというより飛ばし読み)通子の過去、生い立ちの秘密、そして40年にわたるえん罪事件。もうしんどくって、胸が痛くて、たまらないよ。それにしてだ〜 島田氏の通子の分析、それにつらなる女性観ってのは、いかなものでしょう。レオナじゃないけど、聞いて確かめたくなっちゃうよね。ま、吉敷刑事はパパになれて、警部にもなれてよかったけど。(01,12,27)
伊集院大介の新冒険 栗本薫 伊集院大介が若い頃の思い出の7編。なかなか人間の真髄をえぐる、と言うかうがってるというか、面白かったね。平凡だとか庶民だとかで片づけちゃいけないんだね、人間ってなかなかヤルんです。(01,12,21)
アトポス 島田荘司 これは読みにくかった。ほとんど斜め読み状態。ホラーかいな、そうかいな、とにかくキツイよ。アトピーやステロイドの副作用かたの事件の発展にはさすがに島田氏!と納得したけれども、レオナの描き方は・・ うむ、やっぱり島田氏か・・(01,12,20)
鯨の吠く海 内田康夫 う〜む、それで鯨問題はどう思うの?浅見さん。今回のマドンナは妹さんなのかしら。う〜む、それしても母は強い。うむ(01,12,17)
氷雪の殺人 内田康夫 う〜む。まさに浅見作品の王道であるが、防衛庁と民間の武器関係の不正とか、ロシアや北朝鮮の関係とか・・・ うん、主題はちょっとであったのでありますが、光彦さんが組織に対し、一人の国民として正義を盾に詰め寄るとこなんざ、どうしてどうして圧巻でありました。(01,12,14)
続巷説百物語 京極夏彦 今回のメインは百介さんなのね。又市の感情はなかなか伝わってこないけど、裏で仕掛けている様子が百介を通してわかる。いっそう切なさと惨さが増して、濃い一冊になっております、はい。(01、12、11)
巷説百物語 京極夏彦 これがなんと!京極堂のあのシビアな理詰めなイメージと違って、又市の情の厚さ、切なさがとってもいい!!「人ってのは悲しいね」っていうのはほんとにしみじみと分かって泣けてくるよ。それにしても京極さんはなんとしてこんな騙しを考えるんだべ。ほんとに面白れ〜〜(01,12,3)
豹頭の仮面 栗本薫 ちょっと一度はかじってみたかったのね、グインサーガ。でも全100巻は無理っていうもの。なんとなく「こういう雰囲気か」が掴めたかな。暇があったら・・読んでもいいデス。わりとこういう過去の洋風な時代で、人間妖怪入り乱れてる世界はスキよ。そこに現れるのがお約束のヒーローだし、当然肩を持ってしまう(^m^)(01,11,28)
御手洗潔のメロディー 島田荘司 おや、読んだことがある。名前が変わって他の文庫と統合したのな?特に「SIVED SELIM」は泣いた覚えがあったもの。そして今回もやっぱり泣いたのでした。島田さんはこんなヤツを書くからなぁ・・ でもレオナには御手洗に対してああいう言わせ方をするしね。島田さん、私たちはあなたをどう思えばいいの?(01,11,26)
飛鳥のガラスの靴 島田荘司 な〜んと、飛島って3度も行っているんだよ。でもこんな風に表現の出来るところだとは思わなかった。
ところで通子はどうなったの?子供でも生んだ??(01,11,23)
明日泥棒 小松左京 続けて読んだ小松さん。う〜ん、登場人物はハチャメチャで文章も跳ねているのだけど、主題は重たいねぇ・・・ んでもってこれほどわかりやすいテーマもない。人間ってもの、左京の言うところ、一度マジメに考えてみなくちゃだめよ!うにゃ、何度でもよ!(01,11,22)
男をさがせ 小松左京 なんか25年くらい前に読んだ気がする。どこかしら覚えているのね。(ヴォミーサなんて、題だけでストーリーを思い出した)いんやぁ、こうやって今読み返しても左京さんの幅広いSF(ミステリ?)は斬新で鮮やかね。この2,30年の科学の発達はあのころの夢物語を現実のものしてしまったものもたくさんあるけど、小松さんのはどっちかっていうと予知小説、って雰囲気もある。システムだけじゃなくて、ちゃんと根っこに意図があるものね。大した人です。(1,11,15)
孤島パズル 有栖川有栖 実は「マジックミラー」以降読まず嫌いで近寄ってなかったのですが、なんとこれは大変面白かった!綾辻っぽい、いわゆる本格、でも登場人物の心の動きが機械的じゃないの。(連城さんほど感情過多でもないし)適度にロマンティックでシビアで、その辺がトリック無関係のミステリー読みにも、どんときました。(01,11,17)
くだんのはは 小松左京 再読。左京さんの表現は緻密で専門的で、ちょっと難解なんだけど、(そうでないのも多いけど)雰囲気ってことではもうなんちゅうか〜〜〜 あっという間に妖しい女性たちを目の前にしちゃってる。短編だけど、歴史ありSFあり邦楽あり酒あり、なかなか読み応えがありますねぇ(01,11,14)
死線上のアリア 内田康夫 もう3度目か4度目読。内田MLでは一人で「ゼニガタ、フグハラ作品をセンセに書いて貰う会」も興している。それにしても、ねぇ、浅見光彦とはあまりにもかけ離れたイメージの作品群で、何度読んでもびっくりよ。(01、11,9)
顔のない肖像 連城三紀彦 うわぁこりゃ短編のミステリーぢゃないか!なんたって連城さまだから、あの短編の雰囲気がミステリーになっちゃうと〜 嘘がほんとでおまけに事件・・面白かった「孤独な関係」なんて納得しすぎて読み返しました。(01,11,7)
青き犠牲(いけにえ) 連城三紀彦 これは〜〜〜 タイプ的には苦手ですねぇ 雰囲気はよく分かりますが、あまりにも人間の底の底の部分に動機があるんでね。ちょっと勘弁して下さい、って感じ。(01,11,5)
日曜日と九つの短編 連城三紀彦 これこれ、やっぱりこれが連城様の短編のイメージ!やっぱ「母の手紙」ですよね、連城ワールドの極みは。でもね、一番のお気に入りはご本人のあとがきでした。(01,1,3)
絃の聖域(上下) 栗本薫 伊集院大介の初登場なんだね。なかなか重たくて作者の芸術っに対する思い入れもたっぷりの鮮やかで激しく繊細な妖しい小説でありました。(01,10,28)
夜は千の鈴を鳴らす 島田荘司 う〜む、切ない話だったなぁ・・ まぁ完全犯罪は成功ってことなんだろうけど、トリックよりも人の悲しさってのがずっと根底に流れていて、ため息が出ちゃったよ。(01,10,19)
猫目石(上下) 栗本薫 な〜んと薫くんと伊集院さんがつるんでました(;^_^A  探偵二人でもこんなにくっきり担当が別れちゃうのがドキドキしちゃう。薫くんの大恋愛、伊集院様の冷静な推理、いつにもましてすごいのだけど、ただ、ただね、人の優しさとか正義とかを信じられなくなりそうなのがちょっと辛い。こういう人はそんなにいないと思いたいのでした・・(01,10,23)
確立2/2の死 島田荘司 吉敷モノもどんどんはまって行く自分が恐いなぁ。これは唐突な感じで動機が分かったのだけど、今では吉敷が責められなくてよかったと思えるくらい、彼の人柄も好きになってる・・((01,20)
猫は知っていた 仁木悦子 ずっとホラーのイメージがあって、今まで読まなかった人だったのよ。読んだらまぁ、戦後の話だっていうのにまるで時代を感じさせない明るい(?)ミステリーでした。なかなかよいわ(01,10,17)
展望塔の殺人 島田荘司 短編集。恐くもあり、重くもあり、意外でもあり・・ 島田氏ならではの人間に対する優しさや気遣いが根底に見えました。(01,10,12)
もうすぐ犯行記念日 日本推理作家協会 たくさんの作家の短編が詰まっているので、読んだことのない作家の方も自動的に読める。でもけっこうミステリー色が濃くて読めなかった作品もあるのよね〜連城さんの「家路」は初めてだったので嬉しかった。(01,10,10)
僧正殺人事件 ヴァン・ダイン 噂に聞く一冊でしたが、違わず面白かったよ〜 最初は緻密さに着いていけない気もしたけど、どうせちゃんと確認して気に留めて読む人でもなく、どんどん事件に流されて行くに連れなんかみんなを疑ってしまう、実に精神衛生に良くない小説でしたが、最後までやられた感じがまったくよかったですね。(01,10,7)
羽衣伝説の記憶 島田荘司 禁断の吉敷通子モノをついに手にしてしまった・・ 「泣いた」という人がたくさんいたけど、あだだは泣くという雰囲気ではなかったなぁ さもありなん、まぁよかったじゃない。今度は仲良くね、って感じ。吉敷刑事もあれだけ思い詰めたんだから、いいエンディングだったと思います。めでたしめでたし(01,10,1)
病院坂の首攣りの家(上下) 横溝正史 なんか横溝氏の気迫を感じさせられる作品でしたね。なにしろ金田一探偵はどうも60代、等々力警部は定年後私立探偵だし。それにしてもいつ金田一一の母なり父なりが生まれる可能性があったんだろうと、かなり不思議を感じたことも事実であります。☆/(x。x) (01,10,2)