言い回しとか、格言(?)を拾ってみました。

昔は実にたくさんあったのでしょうね。生活様式も変わってしまって、今は聞くことがないのが残念です。
地域はどちらでも、みなさまの中でこういう言い回しがある、とおっしゃる方は是非あだだまで教えてください、

お願いします。


あがめはだげで
(赤目見開いて。必死に、ほどの意味合いでしょうか)

 ま、目を真っ赤に充血させるほど働く時は必死だよね。

あがりあしかけで
(上がり足掛けて。「上がる」は仕事を終えることです。)

 
これを片づければやっと仕事が終わる、なんて時に限って新しい仕事や問題がおこりませんか? 
あどのひととーたでぼ(後の人 戸を閉める役目。)

 
隣町の叔母が、みんなで出かける時に間に合わなくてバタバタしてる人に言っていました。後から出る人は戸締りをきちんとしなくてはならないから、トットと先にでちゃった方が楽だよ、と、注訳ももらいました(;^_^A
あさまのてっかり( 朝の好天。)

 
うちの婆様がよく言います。朝日が部屋に差し込むようだと、昼は雨になるんだそうです。朝焼けは雨、って全国的にも言いますよね。

あべにっぎ
(案配難い。)

 
方言の造語でしょうか?(以前は聞いたことがありませんでした。)私たちは「あべわり (案配悪い)」と言っていましたのでね。

あめふりきのご
(雨降り茸。)

 
雨後のたけのこ、と同じ意味です。農繁期に 「明日休ませてください。でも雨が降ったら来ます」ってことで、代わりの人員を頼んだところに雨が降って、人がうようよ・・なんてこともありました、好景気の時代には。そんな時はこういわれましたね(;^◇^A

いちくめんにはたらき
(一工面二働き)

 
これを聞いたときはすごい説得力だとおもいましたね。仕事をしようと思ったら、いろんなことをとりあえずシュミレーションしてみる。 プラスマイナス、全部さらけ出してみる。実際に動くときはもうある程度結果が分かってるんです。(違ったら、それはそれで面白い。) 人に頭はダテについているんじゃないな、って思いました。それ以来いろんな状況を思い描き、手順を思い描き、今、真面目に働いていますよん♪
今のわげもだかげふげねぐで (今の若いモノたちは考えが足りなくて。)

 
主に若い嫁さんが農繁期の忙しいときに出産すると言われたらしいので、今もよくふざけて同僚なんかと使います。

うどかぜふく
(ウド(?)風吹く)

 
肌着を着ないでいきなりワイシャツとかブラウスとか着ると言われましたね。服と体の間をスカスカ、風が通って寒いでしょ、ということのようです。

「うどがぜふぐ」ですが、私は風ぜ通しよいスカスカの感じ と思います。
居心地が悪い、夫婦の間に「うどがぜがふいている」など と聞いたことがあります。
(本荘の古猫さんから教えていただきました。)


へぇ!!人間関係にも使えるんですか!これは初めて伺いました!!!おもしろいですね〜〜〜 
ここまでくると「隙間風」って訳せますね。


おびとげめ
 
(帯解け目?帯を結ぶのも間に合わなくて・・)

 出がけにお客さんが来て、結局遅刻しちゃった人生の先輩が、このように申しておりました
「おとうさん おどげさ おままつで おがしおがし」「とうさん とげさ ままつで がしがし」( 「お父さん、あごにご飯粒がついて、おかしい」を作文にしたら、「お」が多いと注意されたので、直した文章)

 
なんでかこんな言い回しが残っていますす。
おやがだてんき( 日中はよい天気で夜に雨になる日が続くこと)

 
これは 日中晴れたら仕事のはかが行きますから、親方にとっては、仕事ははかどる、お湿りも十分、ということでコタエられませんね。 私たちも雨が降るとできない稲刈りの時にはよく使います。
かんじょのかわとへのこのかわはおもうようにたぐえね(勘定の皮と○○○の皮は思うようにたくれない)

 
これは最近会社の同僚が使っているのを初めて聞きました。物事は計算通りはには行かない、というようなことのようですね。

かかとうじょう
(夏下冬上)

 
炭の熾し方なのだそうです。夏は熾きを下、冬は上にして熾すそうです。母親が言っていました。

きいつえやっこはらへらがす
(気の強い乞食は腹を減らす)

 
子供の頃はいじけっこでいつも拗ねていたので、親や祖父母からよく言われましたね。
 

きもとたけうら
(木本竹うら)

 
これは薪割の方向だそうな。木は根本を上にして、竹は先を上にして、斧で割るのだそうで、これも母親が言っておりました。

じょさねぶし
( じょさね節??)

 じょさねとは簡単なこと。家事の手抜き、行事の簡略化など、じょさねぶしだと今でも姑が自分のことを言います。こんな嫁のやり方はそれを通りすぎていますが、何も言われませんです(-"-;) ・・・
 

しょろけぬげだんた
(しょろけ←正気?精霊気?が抜けたよう。魂の抜け殻のよう)

 張國榮の死に、私はまさにそれ・・・
 

しらみくぴかかりすんた
(虱が縊死しそう)

 私は知らなかったのですが、2つ上の実家が同じ地区の先輩が、婚家の方の5つ上の同僚と話して、大変よく意味が通じ合っていました。なんと、布の生地の目が粗いことですって!!虱も首が引っかかるほど、スカスカなのね。(でも虱に首ってあった?)
 

しろたびかけで
(白い足袋を履いて)

 姑がよく思い出話の時に使うのですが、身分の高い家柄の人が庶民のように働く・・みたいな感じかな?ホワイトカラーの事務職がブルーカラーの現場で働く・・というか。でもあくまでもその時は白足袋のままなんで、身分そのものが変わったわけでなく、気まぐれ程度のニュアンスですが。
 

すぎづれ
(好き連れ)

 
うちの婆さまが使います。恋愛結婚のことですが村のご夫婦のことを「あのもんだなば、すぎづれだがら」と、昔は恋愛結婚は実に珍しかったのでしょうか??

てぼこまぐらい
(不器用を食べる・・?)

 
義姉の嫁ぎ先(石沢)の婆様たちが使っていました。不器用ってことですよね。

ちぢりびんこどんでんさく
(ちぢれた髪の毛、どんでん作?)

 
男の人で、無精して伸び放題の髪の毛のようす(のようです) 金田一耕介を彷彿とすればよいわけね。
ねものくてがらばばふぐりけ(ない物食べたかったらおばあさんのふぐりを食べなさい)
ねものくてなはまだじろあっぺというもんだ(ない物を食べたいのは又次郎あっぺ(??)というもんだ)

 
子供の頃お腹が空いてお菓子が食べたい〜と言うとよく言われました。でも昔の言い回しって、けっこう卑猥ね。

のごぎりあぎね
(鋸商い。空戻りはしないで行きも帰りも荷物を積んで移動すること)

 
あぎねは商いのこと、ってのは分かったけど、なんで鋸??と思った。あぁ、鋸は往復で切るものね。(;^_^A
ふるあづぎ (「古小豆」はなかなか 煮えない(寝ない))

 
「煮えない」も「寝ない」もこちらでは「ねね」と発音します。若いおばあちゃんが「ここのやろこ、ふるあづきでよぉ」なんて
背中の孫を自慢げに見せたりしますが、古小豆の赤ちゃんは、疳の虫が強いんですかね〜

ぼっこれたまぐら (「たまぐら」って釜の柄を抑える留め金のことだ そうです。)

 
器用でなんでもそれなりにできてしまう人のことを言ってたように思います。
  まったく役に立たない人のこと、という人もいるのですが。 

この「ぼっこれたまくら」を親が言うには、 「 ぼっこれ たまぐら どさでも はまる 」 壊れた たまくらは 
大きいところでも、小さいところでも、一応かぶせることができ る、留める、嵌めることができる。
しかし、ぼこえだたまぐらは、ほとんど本来の役目をなさないとのこと でした。 だが、やはりこれは器用でなければできないことで、
たいしたものです(by古猫さん)

 意味は私も誉め言葉という風に(といってもよほど砕けた間柄になった相手に)
「ほんとにあんたはなんでもテキトーにうまくやっちゃうね」という按配に使うのなか?と思っております。
ただ仕事場の年配の人たちの中には「そんたもん役にたたねってことや!」とおっしゃる方もいらしたんですよね。
 


みみががっちゃき 
(??言った意味を理解できない時の形容かなぁ)

 耳はまだしもがっちゃきが分からなかったけど〜 教えてもらいました。痔のことですって。
つまり、耳が痔なわけですね!⊂(;^^)=○()/>.<)/
 

めごぐらあぶ (めごぐら虻。 うるさい)

 ハハハ、五月の蠅とおんなじ意味だぁヽ(∇⌒ヽ) 「めごぐらあぶ」って、馬にたかる虻のことなんですって。
 
 めっこままけぷたえんた(炊き損じのご飯がいぶられたようだ??)

 箸にも棒にもかからない、って感じだと思いますが。
あんまり褒めてはいませんね(;^_^A  芯のあるご飯がなおか煙っぽい、というんじゃね。
 

もったりまげだり
盛ったり撒けたり。決まったことを覆すこと)

 これは今でも普通に使われています。「あっちの現場さ決またとおもたば、まだこっちだどや、ほんて、もったりまげだりちょしまさえるな」とか「やるでらやらねでらさわで、やめんなだとおもたば、やっぱりやるあだど。もったりまげだりいそがしごど」・・・って、雰囲気、あるでしょ?
 

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