最近読んだ本です

(’04,1〜6)  

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ウォッチャー 草上 仁 大好きな草上氏の作品集を手に入れられて、とっても嬉しい(*^.^*) 題名の「ウォッチャー」はちょっと難解でしたが、「花か種か」などはいかにも氏らしい、優しくて未来志向の希望の見える作品でした。もっともっと読みたいのですけどね、中古本屋アサリは、そんなことを言う資格はないのかしら・・( 6月)
遇人館の殺人  

高橋克彦

 

立て続けに高橋氏の作品です。からくり人形、埋蔵金(?)、出生の秘密・・と謎もなかなか意表をついている上に、キャラがハーフのことわざ好きのメジャーなアーティストや、美人の編集者、居酒屋や茶店のマスター、女優、ロッカー・・・など、派手でなかなか見栄えがします。荒唐無稽でも説得力はありました。( 6月)
パンドラ・ケース 高橋克彦 いや、これは「即仏身・・」「南朝・・」のシリーズの最初の作品でした。メンバーの顔を見て、以降のシリーズに出ない人間がくさい、と最初から分かってしまったのは申し訳ないが、そんなもん度返しするほど、初めから終わりまで濃い!濃い!濃い!!!!推理、うんちく、疑心暗鬼、そして過去の思い出、人の変化、愛憎・・ 地道で説得力のある、ある意味「写楽・・」的作品だと思いました。( 6月)
マン島の黄金 アガサクリスティー クリスティーおばさんのミステリー以外もありの短編集。 ホラー(?)からラブストーリーまで、ちょっと違う作品群に戸惑いもありましたが、さすが我らがクリスティーおばさま!「孤独な神様」などはハークレイン(?)を彷彿とします。(読んだことはないけど(x_x) ☆\(^^;)  )(5月)
怒りをこめてふりかえれ 栗本薫 私はこと栗本氏の作品には昨年4月からこっち、ひたすられすり〜を重ねてしまう。おまけに今回は「ぼくらシリーズ」の薫ちゃんが、亡くなった恋人のアイドルスターを偲び、でもってマスコミにパパラッチされちゃうという設定で、またもや重ねなくていいのにれすり〜のプライベートを重ね・・・  でも薫ちゃんもそれなりに家族を持ち、信さんや伊集院さんの友情にも恵まれ、オトナになったな、と嬉しいです。( 5月)
「ABC」殺人事件 有栖川有栖
恩田陸
加納明子
貫井徳郎
法月倫太郎
クリスティーの「ABC」殺人事件をモチーフにしたアンソロジーですが、どれもこれも趣が違って、大変面白かった。初めての作家さんもいて、恩田氏と加納氏の作品は、ぜひまた読みたいと思いました。貫井氏は、途中で犯人と動機が分かってしまって残念。キャラもあちがちでミエミエかなぁ・・と、いやらしいオバサンだす、私。法月氏の「ABCD包囲網」では、発想も面白いし犯人に同情しちゃって、見逃してくれよぉ と思ってしまったわ。(5月))
即身仏の殺人 高橋克彦 知らずに買ったら、↓と同じメンバーが出ていました。湯殿山のロケ現場から掘り起こされたミイラを巡ってスッタモンダと殺人があるのですが、メンバーの友情だか愛情だかを溢れさせながら、今回動機ってもんは、あんまりかわいくないデス。どっちかというと、犯人も周囲の敵対する人たちもヤなタイプでした。(5月)
南朝迷路 高橋克彦 推理作家と女性編集者と学者と刑事、のシリーズものなんですね。隠岐、吉野、長野、青森と、後醍醐天皇の歴史を巡って起きる事件の、動機が意外と意外でね、その動機をしっかり認めて受け止めRる、柄は悪いが心優しいメンバーがけっこう好きかも。(4月)
忘られぬ死 アガサクリスティー 自殺と思われていた死を夫や妹が疑問に思い再検証し始めたことから、また殺人が起きてしまうのだけど、亡くなってしまった人を思い出す過程や殺人の動機などがシリアスであり、恐怖であり、ロマンティックでもあって、いかにもクリスティー的なんです。(4月)
無実はさいなむ アガサクリスティー これは犯人とされた人間が無罪と分かったことで、まとまっていた家族が疑心暗鬼になって、互いを疑い始める・・という、性格分析小説、でもいいますか・・・ でも、そういう立場ならきっと誰もそうなんです。なんだか登場人物の気持ちがみな手に取るように分かって、かなり切ないミステリーでした。(3、29)
ポアロのクリスマス アガサクリスティー 殺されるほどの人間性をクリスティーオバサンが懇切丁寧に表現しておられる、女性向きの逸品。ほれ、ワケ有りの出生のヒミツとか、みなさんお好きでしょ?最後に犯人が分かった時は、おお!!なるほろ(O.O;)(oo;) って思いましたもん。でも犯人さん、軽い刑だとよいな、すっかり同情してしまったんで。(3,10)
伊集院大介の冒険 栗本薫 完全犯罪ネタ2作を含む、けっこう笑いも取れる(ブラックユーモアではあるが)伊集院の短編集。若かりし頃の伊集院も、なかなかかわゆいです(x_x) ☆\(^^;)(3,1)
人形館の殺人 綾辻行人 暗いねぇ・・・多重人格、分裂症・・・ミステリーではおなじみでもやっぱり辛いね。人は自分に正直に生きないと、気持ちに亀裂が生じるのかもしれない・・( 2、24)
蒼ざめた馬 アガサ・クリスティー 最後のどんでん返しにはけっこうびっくりかも。クリスティー作品はけっこう読んでるけど、ちょっと毛色の違う、名探偵もいないし、妙にオカルトっぽい一遍 、でも恋愛は健在です(∩.∩)(2、20)
魔女の息子 伏見憲明 これがとんでもなく面白かった!人間のリビドーというのは人それぞれでそれを自分が異端だからと言って大騒ぎするほどのことじゃない。これは短いのに、登場人物の短所も長所も全部正直に出てくるから、そんなに好きじゃないタイプの人の気持ちも手に取るように分かった。それに希望が垣間見える(程度だけど)エンディングも好き!(2、16)
完全犯罪はお静かに 日本推理作家協会編 小杉健二、小池真理子、連城三紀彦、日下圭介、山口雅也、本岡類、井上夢人、佐野洋、小林久三、宮部みゆき、乃南アサ各氏競演のミステリー短編集。面白かった!殺人ばかり起きるけど、動機はさまざま。非常にバラエティーに富んでておもしろかったです。(1、29)
イル&クラムジー物語 大原まり子 劣等感いっぱいの心優しい宇宙郵便配達員のイルと、超美形両性有具のアンドロイドクラムジー、今度はゲームに挑戦ですが、う〜ん、ちょっと二人の絡みが足りないぞ〜〜 でもやっぱり屈折したイルの優しさを誰よりも知っているのはクラムジーでした!ってオチ。うふふ、二人のこと、好き!(2、1)
ウォーレスの人魚 岩井俊二 映画「ラブレター」の「お元気ですかぁ〜〜」でどっぷりの岩井監督!これは「アクリ」の原作のはずだったのに、まったく映画とは違う、人魚と人間のミッシングの話です。付いていけない行けない話しではありません、が、もう少しエンディングを濃くして欲しかったかな?密とジェシーの気持ちももっと、もっと・・と思ってしまいました。でも好きです。(1、29)
雪密室 法月倫太郎 初めての氏の作品でしたが、けっこう好きです。一応トリックがメインの本格なのでしょうが、トリックなんてどうでもいいという私、だけどこの一生懸命だけど淡々としてる文体、読みやすいです。感情移入しすぎないのも時にはいいだ、というところでしょうか(;^_^A (1、6)
妖樹・あやかしのき 夢枕獏 冒険者アーモンの魅力と、謎の美女ラ・ホーをめぐる人間やら妖怪やら〜〜〜 のなんとも妖しくバイオレンスなお話。う〜〜ん、夢枕氏は男性向けですよね、やっぱ。陰陽師ならまた別なんだけどな・・(1、6)
幻少女 高橋克彦 高橋氏のホラー短編集。基本的に嫌いなホラーだけど、「緋い記憶」を始め氏の作品は実に心に染み入る作品が多いので、躊躇なくGET!「ありがとう」「桜の挨拶」マジ泣きました、優しくて。でも最後まで読めないのもありました。みなさん、お試しあれ〜〜(1.4)

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