最近読んだ本です

(’02,1〜3)

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覆面作家の夢の家 北村薫 みっけ!ありがとう、BOOK OFFさん!(半額でなくて100円ならもっと嬉しかったが←そういう感想じゃぁないだろが)
なんと兄の結婚式から始まったんだな。わたしゃずっと二人が一緒に式を挙げると思っていたんで、ちょいがっかり。でも最後はなかなかの展開で(^^ゞ
二話目は覆面作家のキャラには合わない重たい内容だったけど、蜂や目白は可愛かったよん♪(02,3,30)
一瞬の虹 連城三紀彦 その連城氏のエッセー集。これはこれは・・ 氏よ、ここまで書いていいのかい?というような、子供の頃のこと、親のこと、現在の自分のココロの在処なんか、とてもナイーブに書かれてあって、なんだかんだとやっぱり好きなのです、この方が。「恋文」を読んで怒り狂った男性達も多かったように書かれていましたが、私なんて大好きな作品だったけどな。それでも登場するオトモダチ、助手、の方々がもしかして氏の恋人?とうがってしまう、イヤラシ〜イ読者でもありますが(;^_^A (02,3,28)
美女 連城三紀彦 う〜〜ん、う〜〜ん?なんちゅうか、いつも肩すかしされたようなどんでん返しは好きなんだけど、この短編はもう、何がほんとか誰が何なのか、読めば読むほど分からなくなるような〜 極めつけは「喜劇女優」という作品。雰囲気はいつもの連城氏、でもどこか悪夢めいた眩暈のしそうな作品群でした。あ、面白いですけどね、もちろん。(02,3,27)
二人で探偵を アガサクリスリティ トミーとタッペンスの新婚時代の危なっかしくも元気な短編探偵小説。ま、めげませんね、この夫婦は┐('〜`;)┌
一応過去の名作のパロディらしいのですが、読んでるはずなのにほとんど忘れているか、名前を聞いてもピンと来ない探偵さんの名前には、クリスリティおばさんに申し訳がなかったかも(^^ゞ (02,3,26)
覆面作家の愛の歌 北村薫 それでも足りずに編集者と刑事という一卵性双生児「優良」兄弟に、他社の女性編集者も絡んで、こりゃ、ラヴラヴなダブルカップルができるのかな〜、ってとこでラスト3巻目が見つからない。ううう・・後を引くメンバーなのにぃ(02,3,21)
覆面作家は二人いる 北村薫 ぬぁ〜んと円紫師匠の北村氏がとんでもない小説を書かれていたのね。大金持ちで美貌で才能に溢れていて、極めつけが外弁慶だなんて、ぬぁ〜んと魅力的なキャラだ!!!面白いぞ、面白いぞ〜〜(02,3,20)
ひらけ!勝鬨橋 島田荘司 ユーモア・サスペンス小説と銘打ってあるけど、あんまりユーモアじゃない。ペーソスだよ。でも島田氏らしい作品ではあったよね。ヒューマニズムに溢れていて、勇気を貰える小説で、最後はやっぱちょっと泣けました。(02,3,18)
ぼくらの世界 栗本薫 これは途中から、あ、前に読んだ!って・・・そりゃ、レイのネタだから。薫クン、ちょっとえぐいぞ、でもそれがよいかな、ってところ。一応ぼくらシリーズはこれで終わりだけど、栗本氏、20年後の薫クンや信のこと、もう書いちゃぁくれないのかなぁ・・(02,3,17)
ぼくらの時代 栗本薫 再読なんだけどなぁ、全然覚えてなくて最後までドキドキしながら読んでしまった(^^ゞ  ふと気が付くとどっぷり大人の年齢の私が「ぼくら」に肩入れしていること、喜んでいいのかな?(でも時々は息子を思い出して親にもなっているけど)。とにかくこれが原点だったんだよね。薫クンは伊集院さんより好きなの。でも一番は信なんだけどね。こういう友人がいるのといないのじゃ、人生が違うもん。(02,3,15)
夜が明けたら 小松左京 夢中で呼んだのは10代後半かな。再読(再々、再々再?)でも普通忘れているのに、この作品群は全部覚えていた。特に「保護鳥」なんて朱鷺を「ニッポニア・ニッポン」と言うのをこの小説で知ったんだっけ、ということまで思い出した。怖かった思いも一緒に。最後の対談がまた面白いよ!(02,3,13)
愛して盗んで 辻真先 う〜ん、設定は楽しいのに何故入り込めないか、と思ったら、かなり映像的な文章で、登場人物の心理がよく読めないからかな。個人個人のスタンスはよくわかるんだけど、気持ちの動きが見えにくくて・・(^^ゞ 映画だったらわかりやすいかも。(02,3,10)
イリヤ・ムウロメツ 筒井康隆 挿入画が手塚治虫氏でした。ロシアの伝記を文語体(?)で語った少し不思議な一冊。読めるのか、と思ったのですが、けっこう行けましたよ。でも、筒井さんが書いたというのが何よりの不思議。(02,3,5)
お喋りセッション 草上仁 これは優しいの・・「ヒッチハイク」なんて、好きで好きで、3度も続けて読んじゃいました。短編はいいな、ってこの人の作品ではいつも感じます。(02,3,4)
魔獣狩り(淫楽編) 夢枕獏 これはキツ〜イ。まったくバイオレンスもの、です。これが好きな女性って少ないと思う・・でもサイコダイバーっていう着想と小説は大好きなんですけどね。陰陽師みたいに人の優しさを感じることができないんだもの。(02,3,3)
くらげの日 草上仁 あ〜れ〜 どの作品もけっこう怖いの。別にホラーじゃないけど、何が出てくるか分からなくて。初期の作品のようだから、この人独特の優しさはまだ定着してないのかな。ストーリーはSF好みの私には斬新で「やってくれるな」でしたけど。(02,3,2)
蒼夜叉 高橋克彦 う〜む、文体になかなか入り込めないのは私がオバカだからとして、怨霊と日本人の性格の繋がりなんて妙に納得できちゃったなぁ。怖いモンは怖いモン に抑えて貰う、自分たちは手を出さない、なんて、まったく日本人かも(^m^) せっかく恋愛も描いているので、そこんとこもう少し当事者達の気持ちが分かるように書いて欲しかったかも。(02,2,26)
奇譚草子 夢枕獏 ほよよよよ、陰陽師でベタ惚れの夢枕氏の初めての名前本(えっと、好きな作品があって、その作家を手当たり次第に漁る(!)現象)だけど、まぁ、なんと申しましょうか・・・ とりあえず次の作品を探そうっと。あ、怪談が好きな人はよいかも(02,2,25)
消える「水晶特急」 島田荘司 あ〜れ〜 まぁ島田氏のトリックのハチャメチャさは今更だけど、一番驚いたのがヒロインが毎日の衣装を選ぶこと。そしてその講釈だなぁ。これ、島田氏の作品なんだよ!そしてまっとうな(!)女性がヒロインになっていること。(いつもは不幸を背負った通子やレオナのような女性ばかり)その彼女(たち)の男性観もまた、ちょっとレズっぽいけど極端じゃないし。そして外側から見た吉敷のいい男ぶり!!!最後は女装までさせてくれて〜〜〜(;^_^A
これは島田本としてはある意味画期的かもしんない。(02.2.23)
トリック狂殺人事件 吉村達也 う〜む。途中で犯人が分かっちゃった・・・烏丸刑事の可愛さも男性向きの魅力なぁ〜 と・・・・ シリーズものだそうだから、全部読めば外人的浪花刑事のフレッドの活躍が見られるかな?(おいおい、それ、ちょい、違うんじゃないの?)(02,2,22)
筒井康隆 これ、私が最初に読んだ筒井作品だったなぁ(ハードカバーだったから、収録の内容は違ったかも。記憶にないものもあるし、別にもあった気がする。 それに題名は「母子像」だったと思うけど。←中学だったか・・)母子像、佇む人、なんて今でも胸にズキッとくる。なんか、人の感情とか理性のもっと奥の方にある気持ちなんだよね。少し(いや、大分)怖い(02,2,21)
死者が飲む水 島田荘司 噂の牛越刑事の地道な操作を描いた作品でしたが、初期のものにも関わらず、この重さとトリックはさすがに島田氏。だから、あだだはぁ、犯人に感情移入しなくてはならない作品は得意じゃないんだってぇ。ま、刑事ものとしてはかなり面白かったと思いますが。(02,2,19)
ぼくらの気持ち 栗本薫 薫くんの2作目だったんだね。それにしても漫画家と、コミケのみんさんの表現というものは笑えばよいのか怒ればよいのか〜〜〜 すんげぇ納得しまくりだった。今回はトリックというか動機というか、その辺もなかなかで、最後はつっぱしっちゃいましたね!それにしても私・・石森信が好きだ・・ ☆ ̄(>。☆)(02,2,15)
女狐 栗本薫 なんか恐ろしい凄みのある女性たちを描いた栗本氏の初期の時代小説短編集。けっこう血なまぐさいし、人間の底にある怖さなんかこそここに見えて、栗本さんらしい、というイメージは少なかったかも。(02,2,11)
悪霊島(上下) 横溝正史 なんか早々と犯人はわかっちゃうんだけど、それだけではない小説でしたね。それにしても今回も横溝氏は犯人に同情の欠片もない容赦のない描写で、よっぽど美しい女性はお嫌いかい?って感じ。いえいえ、単なる読者の偏見でしょうけれど。(02,2,10)
日本縦断殺人 中島河太郎編 辻真先氏、鮎川哲哉氏は初めて読んだかもしれない。なんか新鮮というか、ちっとも違和感がないというか〜〜チャンスがあれば、読んでみたいかな、なんて思えるのもアンソロジーならでは、でしょうか?(02,2,6)
グルメを料理する十の方法 栗本薫 う〜む、摂食障害の栗本氏、よく頑張った!あのアズミと鮎川の極端キャラがなければ普通のミステリーだけど、あの二人の喰いっぷりだけで充分面白い小説なのでありました。トリックにはね、ちょっと無理があるかな?という部分もあったと思うけど。(02,2,5)
ハリーポッターとアズカバンの囚人 J・K・ローリング 面白かったよ〜〜〜 ちょっと難しかったけど。信じていたことが間違いだった、と分かるときの自分の気持ちの換え方ってのはなかなか潔くには行かないもんだけど、ハリーは悩みながらも選択していくんだよね、自分のほんとうの心。周りの先生達のことも、ハグリットやロンとハーマイオ ニーのこともだんだん好きになっていく。勇気がもらえて、気持ちよくなれる本だよね。早く4巻目が読みたい!(01,2,4)
時間不動産 草上仁 草上さんて、よく知らないのにたまにエヘヘヘヘと嬉しく短編が載っていたりすることに気が付いてまた買ってしまった。しかし、この人の 発想は誰かの焼き直しじゃない、ほんとに奇抜なものが多いよ。この短編では「蜂の幸福」が好きでした(^-^)(02,1,31)
黄金の指紋 横溝正史 これはジュビナルなのかな?かなり頑張る少年が出てきたぞ。それにしても形容の在り方がさすが横溝氏!(^m^)昼休みと夕方で読めちゃいましたが、「いかにも」がいいですよ(02,1、29)
分身 東野圭吾 これは面白かった!!最初から双葉と鞠子の生まれ方っていうのは見当がついたんだけど、それだけじゃないものね。母親とはなんたもんだべ、とか、生まれ方が普通でない時、彼女たちの人格はどうなんだべ、とか。でもなにより科学(医学)と倫理の闘いが核となっている小説で、いろいろ考えることは多いぞ〜〜(02,1,28)
ヒッコリー・ロードの
殺人
アガサクリスリティ うむ、久しぶりのクリスリティおばさん、やっぱり好きだわ。最初は短編集か?という出だしでしたが、きっちりそれなりのカタをつけてくれましたね。学生達のそれぞれの特性、追いつめられて行く人の心、犯罪者というもの・・ 今回も同情に値しない犯人ぶりなのでありました。(02,1,25)
陰陽師付喪神ノ巻 夢枕獏 人としての寂しさ、哀しさを、なんてまぁ、この二人はさらりと気づかせそして流してくれるんでしょう。互いに互いがいて良かったね、としみじみ嬉しくなるシリーズなのです。(02,1,21,)
陰陽師飛天ノ巻 夢枕獏 「むむ」「いこう」「いこう」と、博雅のますますのよい漢ぶり。それにしても、人の心というのは深いものですね。拗ねる博雅、それをこよなく好む清明。陰陽道そのものより、この二人の在り方そのものが好き。二人の呪に掛かってしまいました。(02,1,18)
陰陽師 夢枕獏 博雅はいい漢よのぉ。清明もいい漢よのぉ。闇を描いていながらちっともおどろどろしていない、爽やかで優しさ溢れる短編集でしたね。清明と博雅の掛け合いが実にいい。映画を見たので、イメージが重なりますが、違和感がなくてなかなか好きです。(02,1,16)
ハリーポッターと秘密の部屋 J・K・ローリング また頑張っちゃいましたね、ハリー君は。最後、事件が解決してから、校長と語るハリー君に校長が「どんな能力を持っているかではなくて、何を選ぶかが、その人なんだよ」とかおっしゃったことに、いたく感激!そうか、そうなんだぁ、と、さすがはハリーポッターシリーズだ、と勝手に盛り上がってしまいました(^^ゞ (02,1,15)
見知らぬ妻へ 浅田次郎 あれ?違うんだ、と気がついたのは最後の表題作品を読んでから。ずっと直木賞を取った本だと思っていて、アレは読んだはずなのに記憶に残らないもんだなぁ、ってなくらい。実はあんまり得意じゃないの、浅田さん。「鉄道員」もちゃんと読んだけど。なんちゅうか、切ないだけじゃなくて、不運も重なっているから、小説でまでそんなこと読みたくないって思う。でも「きんぴか」は大好き!特にあの血まみれのマリアの生き方が勇気づけられるよ。(02,1.11)
鬼面の研究 栗本薫 続けて栗本さんを読んでしまった。これはばりばりの伊集院もの。でも栗本さんてこんな表現をする人だっけ?と、初めての文体を読んだ気分。犯人はでも分かった。トリックは全然読めないけど。伊集院の謎解きでも人間(職業?)分析がかなり辛辣で、これもありかな、と。(例えば)シリウスシリーズなんかとどろどろとはまるで違う、別の闇の話でしたね。(02,1,9)
ハード・ラック・ウーマン 栗本薫 これはこれはなんと!!栗本氏のいろいろな作風のミステリやSFをたくさん読んだけれど、このロック、もしくはブルースという生き様はシンとは色の違う私でも分かるような気がする。(たぶん、〜ような、程度なんだろうけど)なにしろかつて私は「ぶるう」という名の性格破綻者であるところの兄と暮らしていたもんで。彼こそライであり、リオであったから。う、泣きたくなったよ。(02,1,7)
「明石須磨」殺人事件 内田康夫 けっこう切ない話だったね。今回はヒロインよりも浅見光彦探偵よりも、最後の犯人が際だったのでありました。(02,1,6)

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