最近読んだ本です

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百器徒然袋・風 京極夏彦
 
あら、目録の最後が文字のしりとりになっているのね。榎木津探偵のシリーズ、またよだれが落ちるほど楽しんで読みました。あ〜もったいないってね。探偵社のメンバーと目された益田や本島が、榎木津憎しとあの手この手の羽田隆三に罠にはめられ、しかたがないので京極堂が企み、榎木津が企み以上に破壊するというパターン3編、大変胸を高鳴らせて読みました(^^) またこういう小説にお目にかかりたいもんです。「五徳猫 薔薇十字探偵の概然」「雲外鏡 薔薇十字探偵の然疑」「面霊気 薔薇十字探偵の疑惑」( 10月26日)
鬼奇談百景 小野不由美  都市伝説、学校の怪談的なショートショートで、ありそうだよね、そうなんだと一気に百編です。オチがないあたりがご近所との噂話のようですが、百編続くと、けっこうお腹いっぱいになりますね。( 7月16日)
百器徒然袋・雨 京極夏彦
 
榎木津探偵のこのシリーズ、なんで読んでなかったんだべと夢のようなワクワク感で読み進みました。(でもストーリーに記憶があるのは、コミックでも見る機会があったのでしょうか。あの瓶の集団の画像も頭にぱぁっと広がりました。)いんやぁ、面白い、なんだかんだ言いながら京極堂も絡んでの賑々しい解決方法、胸がすっとします。榎木津の破壊力もさることながら、益田やら関口やらお馴染みの面々(木場も出ました!)、本島の嫌だ、ダメだと分かっていながら自分で下僕になりに行く気持ち、とてもよく分かりまする。
「鳴釜 薔薇十字探偵の憂鬱」「瓶長 薔薇十字探偵の鬱憤」「山颪 薔薇十字探偵の憤慨」( 7月16日)
絶対城先輩の妖怪学講座 峰守ひろかず 昨年初めてなのにシリーズの5を読んで、けっこう面白かったので一作目を。絶対城阿頼耶がワケアリなのは伏線にしておいても、湯ノ山礼音のペンダントのワケと秘めた力をちゃんと知れたのはさすがに一巻目。ま、それにしても妖怪に詳しい作者さんであります。それだけでもたいしたもんだよねぇ。
「べとべとさん」「幽霊」「付喪神」「馬鬼」「ぬらりひょん」「覚」。(6月30日)
タカイ×タカイ 森博嗣
 
マジシャンの自宅の高いポールにひっかっかった死体が発見されまして、探偵さんやバイトさんや萌絵さんたちが、なんとなく関係者たちと話してなんとなく犯人を特定してしまう、シリーズであります。(Xシリーズ 第3弾)でもなんとなく面白くて読み進んじゃうんですよね。萌絵ちゃんが社会人になって、仕事で忙しくしてるんだなぁなんて感慨にふけったりね。相変わらず目次も面白いので。「プロローグ」「第1章 まずは虚儀に集い」「第2章 しかし虚構の眺め」「第3章 そして虚飾が陰り」「第4章 またも虚脱を語り」「第5章 やがて虚栄は崩れ」「エピローグ」( 6月6日)
ジグβは神ですか 森博嗣
 
Gシリーズなんですね。宗教臭のする芸術村で芸術的な殺人事件(美しい娘がラップに包まれて、ドラキュラ風の御棺の中で発見される)ですが、警察はほったらかしの加部谷、雨宮、山吹、海月のメンバーの他、紅子さんと睦子さんの両家の面会が行われたり、神様にイカレちゃった犯人と真賀田四季の接触があったり、やっぱり飛んじゃってます。
年代がぐちゃぐちゃしますが、お馴染みさとアンニュイな感じで読まされてしまいますよ。
「 プロローグ」「第1章 芸術と死者について」「第2章 観察と人形について」「第3章 因果と疑似について」「第4章 解決と未知について」「エピローグ」( 5月16日)
恋のゴンドラ 東野圭吾
 
スノボに乗りながらの連作恋愛小説ですが、ほんとにスピード感は満載です。 振ったり振られたり、騙されたりまとまったりの恋のさや当てですが、んじゃ、最後は日田と桃実がやっと幸せになれそうだったのに、宏太のために付き合うことをやめたのかな?それともその場で決着をつけたら晴れて日田と付き合おうというのかな?はっきりしてくれ、東野さん!「ゴンドラ」「リフト」「プロポーズ大作戦」「ゲレコン」「スキー一家」「プロポーズ大作戦 リベンジ」「ゴンドラ リプレイ」( 4月25日)
図書館の親子 ジェフ・アボット
 
「図書館の死体」の印象があったので挑んでみましたが、やっぱり重々のドロドロな田舎町ミラボーで起きる連続殺人事件です。子供の頃の台風の日に仲間と一緒に見つけてしまった少女の死体、大人になったその仲間たちが二人殺され、三人目が銃撃され、友情やら不倫やら夫婦関係やら虐待やらゲイやら噂話やら、とにかくそういうことがゴタゴタと重なって、なかなかしんどいです。
だからずっと作家は女性だと思っていたんですよね。いかにもゴシップ的なんで。男性だってわかってびっくりしましたが、たっくさんの登場人物たちのそれぞれの性格が見えてくると(名前が合致しなくて時間が掛かりましたが)それはそれで深いと感じました。( 4月14日)
桜庭一樹短編集 桜庭一樹
 
「赤朽葉家の伝説」が妙に心に残ってたので、短編集なら覚悟もいらずに軽く読めるかな?と借りてきました。いろんな組み合わせの人間模様、こういうの、アンニュイっていうんですかね?こと、男女のことになるとややこしい部分、ドロドロの部分も垣間見えますが、そんなに深刻でもなく流されていく感じは快いです。最後の少年二人の冒険物語は、これはえらく共感してしまいました。大人の事情はこれまた軽く流してくれましたが、太一、ジュンノスケ、お前らきっとマ ットウな人間にになるよっ!って叫びたくなりました。「このたびはとんだことで」「青年のための推理クラブ」「モコ&猫」「五月雨」「冬の牡丹」「赤い犬花」( 3月12日)
とるとだす 畠中恵
 
しゃばけの15弾あたり(^_^;)\('_')でしょうか?長崎屋の主人の藤兵衛の調子が悪くて、若旦那、いつになく外に出て働いていまするぞ。「とるとだす」「しんのいみ」「ばけねこつき」「長崎屋の主が死んだ」「ふろうふし」中3編は宮部さんの三島屋シリースぽかったです。怪異の意味や妖怪になっても願う愛しい人のこととかね。( 3月9日)
狩人の悪夢 有栖川有栖
 
本格ミステリ もトリックも大変だけど、それを小説として完結するのも大変よね〜 なんて一回の読者は思いつつ読みました。悪夢を題材にしたホラー小説家の自宅の側で殺人が起こり、例によっての火村と有栖川が警察を背にせっせと犯人捜しなのですが、被害者と犯人との意識のズレというか、故人への想いは同じでもこんな結果になってしまうのが悲しいですね・・とあんなトリックを考えならのストーリー、ご苦労様でした。( 2月26日)
ビブリア古書堂の事件手帖7 〜栞子さんと果てしない舞台 三上延 そしてついに最終巻です。日は超えたけど二冊を一晩で読みました。今度はオークションで古書見極めの真贋を問われるのですが、お金が絡んじゃうのよね〜 大輔くん、栞子さんのために自分の家まで抵当にいれちゃったよ!! 
ま、さすがに小説、そのことでむしろお互いの親とも距離が縮み、ちゃんとプロポーズもでき、一億円近い儲けも出る〜〜 という大団円であります。この達成感のためには7巻は必要だったのよね。今まで出てきたたくさんの人たちの精神的、実際的援助もあったし。
作者さんがおっしゃるように、是非是非この後を描いた番外編を読みたいものです。
「プロローグ」「第一話『歓び以外の思いは』」「 第二話『わたしはわたしではない』」「第三話『覚悟がすべて』」「エピローグ 」( 2月18日)
ビブリア古書堂の事件手帖6 〜栞子さんと巡るさだめ 三上延 う〜 この古書の話になると人間性を失うくらいになちゃう人たちの親やその親までも似たりよったりだったとう空恐ろしい話で(^_^;) 智恵子母さんの出生の秘密も分かり、ほんとにこの狂気(一般人から見たら完全にね)の系譜の中で唯一まともそうな五浦大輔くんの祖母の不倫まで自分から明るみに出しちゃって、でもそれで今の人間かまとまったりするのだから、やっぱり巡るさだめ、ですかね( ̄▽ ̄)
「プロローグ 」「第一話『走れメロス』」「 第二話『駆け込み訴え』」「第三話 『晩年』」 「エピローグ 」( 2月17日)
そして二人だけになった 森博嗣
 
確かに途中でしんどくなりました。バルブの内部の閉塞的な感覚や、どちらもなりすましているということを内緒にしている勅使河原潤の弟と森島有佳の双子の妹の確信的な恋愛感情や、でもでもそんなことを加味しているとますますワケが分からなくなるし、ありえないと思ったバルブの爆発、逃げだした先での二人の行く末・・・
結局は多重人格ネタで収めるというテもありだよ、と言いながら違う解釈もおいておいてくれちゃって、もう考えません。一番幸せな生き方を解決だとしましょう。( 2月 7日)
モロッコ水晶の謎 有栖川有栖
 
助教授火村と作家有栖川のお馴染みのコンビの本格ミステリのシリーズです。本格って何かまだわかりませんが、私は二人の関係が面白いくて読んでるような・・「助教授の身代金」「ABCキラー」「推理合戦」「モロッコ水晶の謎」( 1月20日)

                                                 

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