最近読んだ本です

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耽美なわしら 森奈津子 「耽美」という言葉は今は同性愛のためにあるのかしらん?キャラ設定といい、ストーリーといい、どうしようかというくらいベタなのに、後半はどんどん面白くなっていくんですよね。登場人物のイメージが固まると、あとはほんとにメンバーが活き活きと動き出して、人間物語として楽しめました。( 12月 19日)
イナイ×イナイ 森博嗣 Xシリーズの一作目だそうですが、古いお屋敷、地下の座敷牢、美貌の双子〜〜 でもふっと力が抜けて足踏みしてるような文体は相変わらず相性がいいです。んでも謎解きは微妙にアンフェアというか倒錯と言うのか・・・ 西之園って名前が出ればいいってもんでもないでしょ、なんてツッコみつつも、シリーズの続きが手に入ったら張り切って読むのでしょうね。( 12月9日)
ねこ背は治る! ──知るだけで体が改善する「4つの意識 小池義孝 読み終わった宮部さんの本を養護学校出身の同僚の女の子に上げたら、この本を貸してくれました。
でもすっごく役に立ちました。一度読んだだけなのに肩こりが軽くなりましたよ。いろいろ分かりやすく説明してくださってましたが、私が実践してるのはカラダの重心を後ろにずらしただけなんですが、これだけで頭の重さが軽減されました。
貸してもらった時はびっくりしましたが、読んでよかったです。自分だけでは知らずにいた本でした。( 11月12日)
町長選挙 奥田英朗 再読ですが、やっぱり『いいのかい??』と思っちゃう(^m^)  一応それぞれがビョーキで、その治療をするのが伊良部医師だし。「オーナー」「アンポンマン」「カリスマ家業」「町長選挙」の4編で、一番好きなのは「オーナー」かな?(10月2日)
あんじゅう 宮部みゆき 江戸怪奇譚連作集「三島屋変調百物語」の第2弾です。さすが宮部氏、と泣きたくなりました。気持だけではどうにもならない世の中ということでは現代の比じゃない江戸時代ですけど、それだけに人を越えた意思も垣間見えます。表題のあんじゅうの切なさ、健気さ、ほんとに優しいです。お勝さんの存在もいいですね!!目次は「変わり百物語 」「逃げ水」「藪から千本」「暗獣」「吼える仏」「変調百物語事続」です。( 10月2日)
お文の影 宮部みゆき あれ?これも再読??と自分の索引も見たけれども「お文の影」って題名はないのですが、全部読んだ記憶があります。 〇坊主の壺 / お文の影 / 博打眼 / 討債鬼 / ばんば憑き / 野槌の墓 〇って、前に読んだのは「ばんば憑き」という単行本、これは文庫なのでした。でもやっぱり面白い。辛い話も多いのですが、宮部さんの小説でならそ 。ういう時代だったし、それが現実だから目をお背けないで立ち向かいなさい、とも思えるのです。(他の方の同内容の話なら、読めずに挫折するかもです。) ( 9月8日)
きみはポラリス 三浦しをん 恋愛小説の短編集ですが、有川浩氏ほどベタベタでなくてちょうどいい相性の面白さでした。「骨片」は時代背景や流されない強さを感じ、「優雅な生活」は真反対のカップルのコミカルな真摯さ、「私たちがしたこと」は、ん〜 こういうの、言葉にしたらダメなんじゃないかな、絶対会うべきじゃなかったんじゃないかな、とか。私はあんまり肉体が触れ合う恋愛小説は好きじゃないんだと再確認です。 特に男女間のエロス絡みの小説ばかりでもないしね。一番好きなのは「冬の一等星」でしょうか。ほんとは犯罪ギリギリなのに、とても暖かくて、なのに人の心の寂しさみたいなものがひしひしと伝わってきます。
リストは〇永遠に完成しない二通の手紙 〇裏切らないこと 〇私たちがしたこと 〇夜にあふれるもの 〇骨片 〇ペーパークラフト 〇森を歩く 〇優雅な生活 〇春太の毎日 〇冬の一等星 〇永遠につづく手紙の最初の一文
(7 月30 日)
ガリレオの苦悩 東野圭吾 第一章・落下る(おちる) 第二章・操縦る(あやつる) 第三章・密室る(とじる) 第四章・指標す(しめす) 第五章・攪乱す(みだす)
ドラマで見たな?みんな知ってる!!と思ったら再読でした。テレビの内海薫、ちゃんといましたね(;^ω^)( 6月30 日)
銀の檻を溶かして
(薬屋探偵妖綺談)
高里椎奈 第十一回メフィスト賞受賞作だそうです。表は薬屋、本業は妖怪探偵の三人組、謎解きは人情味あふれて共感できますね。しかしキャラクターが奇抜過ぎて想像がついて行けませんで、頭の中の登場人物たちはまだらに白抜けしてる感じ。読者の自分が年取っちゃったのかな、と思ってしまうのでした・・・( 5月30 日)
チヨ 宮部みゆき ホラー短、中編集でした。やっぱり殺人は出てきます。人の噂も出てくるかな?どはまりというよりは普通ですが、宮部さんらしい作品集でした。【雪娘】【オモチャ】【チヨ子】【いしまくら】【聖痕】( 4月30 日)
歪笑小説 東野圭吾 編集者の裏ワザやら、小説家の思惑、出版社の事情なんぞ、よくぞここまで!と感動すらいたします。【伝説の男】【小説誌】【夢の映像化】【序ノ口】【罪な女】【最終候補】【天敵】【文学賞創設】【ミステリ特集】【引退発表】【戦略】【職業、小説家】
「夢の映像化」と「引退発表」はちょっとダメでしたが、「天敵」や「戦略」なんかはこっちも編集者になったように力いっぱい応援しました。
( 4月12 日)
エンガッツィオ司令塔 筒井康隆 実は大大大好きだった筒井さんの小説、久しぶりに昔のように胸を抑えたり仰け反らせたり大笑いしたり顔をしかめたりしながら読みました。面白かったです。中学の頃、父親が蔵にしまっておいた古い「オール読物」か筒井さんの小説を探し当てると嬉しくて、蔵の中に何時間も座って読んでいました。特に面白かったのは「乖離」でこれはきっちり二回読みました。「越天楽」「首長ティンブクの尊厳」もタイプでした。ほんとにあの活字中毒時代、筒井さん、星さん、左京さんは焦がれて焦がれて作品を待ち続けた人でした。筒井さんには中学の時ファンレターを書いたこともあったのよね(;^ω^)(「母子像」を読んでだったと思いますが。断筆以来復帰しても読んでなかったので、またチャンスを見つけて読みましょう!( 3月22 日)
これは王国のかぎ 荻原規子 女子高生が失恋して泣き寝入りしたあと目覚めたのがアラビアンライトの世界で、自分は壺から出てきた魔神なっちゃってた、と、ファンタジーが読みたくて買った本でしたが、王国の王子兄弟のキャラも素敵だったし、ありがちな権力争いの果ての魔法もなかなかない展開でしたが、最後がね、ちょっと緩いんじゃないかしら。「王国のかぎ」という題名で、あの人が王国、私がかぎ、でもそれは自分の心の中での比ゆ、みたいな感じだったので。(2月27 日)
angel-天使たちの長い夜 篠田真由美 蒼であるところの薬師寺香澄が高校生の時に起きた事件を、その5年後に関係者が顔を合わせた時から遡って語りだす、でも蒼とはあんまり関係ない、密室になった学校で起きていた殺人事件の推理合戦みたいなお話ですが、思春期で迷走しているようなメンバーの逡巡とか疑心暗鬼とか、他には恋心や友情の方向性みたいなものもあります。このドロドロな雰囲気、作家さんご自身は自分の思春期の頃を思い出して書かれるのかな?
蒼、出番は少なく関係者の中の一人に過ぎないのですが、やっぱり一番魅力的でした。(2月10 日)
みずうみ よしもとばなな ほんとは自分の意思では生きれない弱い子供の時代に辛い経験をした人の話は読みたくないと思ったのですが、結局引っ張られてしまうんですね。 ちひろと中島くんが、お互いのしたいことにふたりでいることで もっと自信を持てるようになったり、過去を語れるようになったり、それだけでも嬉しいですもんね。( 2015年 1月 1 0日)

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