最近読んだ本です

(07’7〜9 )

   (07’4〜6 )                                     HOMEへ

陀吉尼の紡ぐ糸 藤木稟 大戦前の軍が闊歩する暗い時代の、夢か現実か分からない 不思議な雰囲気の話です。同じ人間が二つの生活をしていたり、初めてなのにあったことのある既視感、非常にかったるくおどろおどろした雰囲気が、それでもちゃんと謎が解かれて解決しちゃうんですよね。メンバーには二度目なのに、読んでてどっちが先に書かれたものか分からないくらい混沌としています。非常に丁寧に書かれている登場人物たちですが、なんか相性が悪いみたい。好きになれる人がいなんだよなぁ・・( 9月 28日)
さまよえる海(上)(下)スター・ハンドラー(2) 草上仁 ってことでまたミリとポチ、ヒューたち仲間にであえましたが、今回調すべき異性物はなんたって意思を持った海なんだわさ!収拾着くのかしらん、と心配するまでもなく、シッチャカメッチャカは前作以上!多少はメンバーの個性に慣れていたので、新しい登場人物たちにさえ着いていければぐっと楽に楽しめました。さ、でもまだまだ明かされない「名前のない男」さんの過去なんぞ、謎も多いのよねん〜〜( 9月 23日)
スター・ハンドラー
(上)(下)
草上仁 大好きな草上氏の長編に初挑戦。異生物調教師として就職したミリが、その仲間たちと宇宙を駆け回りながら、依頼主に応えようとするのだけど、その目的のヤアプという瞬時に素数を見分けてしまうどでかい怪獣型宇宙人に「ポチ」と名前を付けて慣らしてしうまうあたりで、その内容が想像できるってもんでしょ?異星物やらクローン人間やら、陰謀やら屈折した恋愛やらが濃ゆい会話と激しすぎる個性でシッチャカメッチャカ〜〜 目を白黒しながら読みました。とにかく、ミリとポチ、よかったね♪ またお会うね(^.^)( 9月 19日)
星界の紋章
《T》 帝国の王女
《U》 ささやかな戦い
《V》 異郷への帰還
森岡浩之  弾みでアーヴ帝国の星間貴族になった少年ジントとアーヴ帝国の王女ラフィールとの成長を描くスペースオペラの超大作でありますが、オバサンの私には戦いだのその背景だのはどうでもいいのでありまして、何が面白いって、登場人物たちの会話の妙です。侵略者との戦いでありますれば、生き死にギリギリの毎日なのに、すっごくシャレが効いててめちゃくちゃおかしい(^^)/ それにあんまり悪い人も出てこなくて、それもまた読んでて楽しい。特に最終章の、二人を救った船長との皮肉たっぷりのやりとりの高級な言い回し、帰還してからの関わりのあった方々のその後など、大笑いしながら4,5度も読み返しました。質のいい漫才を聞いてる気分。あとはその帝国の圧倒的な構成が、実に無理なく物語に生きていまして、書かれていない裏の裏までちゃんと作ってあるのだろうな、と感動しました。力作ですね。さて、他のシリーズも読んでしまうのかしらねぇ〜〜(^m^)( 9月 16日)
東の海神 西の滄海
十二国記)
小野不由美 これは十二国記の三作目にあたるのかしらん?だけど一作目の月の影・・にもちゃんと登場していた延麒六太と雁州国延王尚隆の話だったので、なんだか戦国の時代劇が好きな男性向きかしら、と思いながらも、このキャラに魅了されました。ほんと、信じるとことか、信じた者を許すこととか、自分の弱さとの闘いですよね。シリーズの半分くらいが手元にあります。本当は全部揃えて一気読みしたいな・・( 9月 11日)
満ち潮に乗って アガサ クリスティ これは犯人まで覚えていましたから最近読んだのでしょうけれど、作者の索引に載っていませんでした(^ヘ ^; ) こんなボケをしばしばするんですよね。そっちの方がショックだったりしますよ。
若い未亡人が相続した遺産を巡って、それをアテにしていた親戚達やその未亡人のアニとかがにらみ合ううちに殺人が起こっちゃったりするのですけれど、血、金、そして恋愛も絡んじゃう、なかなかくどめの作品になっています。最後は女性には達成感だわよ♪( 9月 11日)
頼子のために 法月倫太郎 こうきたか!と思っちゃった、けっこう重くて暗いけれど、引きつけられる作品でした。娘の頼子を殺した相手を捜して復讐し自殺する父親の手記から始まっていますが、人の心の業の深さというか、なんだか切なかったです。家族や周囲が幸せな気持ちで暮らして行ける方法って、最初からなかったのでしょうか?それともどこかでズレが生じたのでしょうか。頼子はかわいそうです。( 9月 10日)
ヘラクレスの冒険 アガサ クリスティ ポアロが最後に自分の名前にちなんで、小さいながらも面白い事件と解決しよう!と思い立った12の短編集です。ゆすりや麻薬、絵画泥棒や誘拐など、殺人ではないけれど気の利いた作品集で、それぞれがポアロらしくて楽しめましたよん♪( 9月 10日)
こちら異星人対策局 ゴードン・R・ディクスン 初めての作家さんなのに、あらまぁ、ちっとも違和感なくて、と〜〜っても楽しかったわん♪銀河の知的宇宙人たちの仲間に入れてもらえそうな時代、トムとルーシー夫婦は仕事に絡んで地球を出てさまざまな異星人たちと仲間になりいろいろなトラブルを解決していくのだけど、「おい、そりゃ、詭弁じゃないかい?そんなことで相手が平伏なんぞするもんかよ」とツッコミながらも大受け!夫婦ならではの絆と優しさと強さ、いい感じでしたよ〜  本当は大御所作家さんなのかもしれませんが、このノリをそうそう期待してはいけないでしょうねぇ・・( 9月 9日)
ポアロのクリスマス アガサ クリスティ 買ったらば、過去しっかり読んだ記憶がありました。でも犯人は覚えていませんでした。ゆえに最後まで楽しめましたのですが〜〜 大金持ちの病弱な老人の息子達、その嫁、孫、友人の子供、刑事・・・ 普通の人間関係のはずがこんなんなっちゃって、このあたりはやっぱり「小説でしょう!」とも思います。なんぼなんでも・・(^ヘ ^; )(だけど、それゆえ大変面白いのでありますが。)クリスマスだから家族がみな集まってアットホームに過ごしましょう、ってのが嘘くさい!とポアロは暗に言っているけど、日本のお正月もそんな感じじゃないかしら??( 9月 8日)
ショック―卵子提供 ロビン・クック あの追い駆けっこが私にはしんどいのですけれど、医療がSF的に進んじゃってて、それも倫理に反するあたりは大好きなので困ってしまう_(^^;)ゞ これは不妊治療のために卵子を提供した女子大生が自分の卵子の行く末を追いかけてとんでもないことうを知ってしまうのですが、とりあえずここからはないでしょう、でもここまでなら今のアメリカではありかな?みたいに想像しながら、で、最後はどうしても追いかけられて殺されそうになるんだもの、ここいらは勘弁して欲しいんだよね・・(9月 6日)  
数奇にして模型 森博嗣 S&Mシリーズでは私にとってはこれが最後なのかな?犯人の思考の異常さが、今の時代ではありえることだけに、なかなかしんどかったっすよ。模型やフィギュアオタク、萌絵の従兄弟である大御坊など、一連のキャラプラス、ますます濃ゆい登場人物で、だけども犀川せんせと萌絵、それなりに進みつつあります。そしてこの文庫の解説で森先生がかつてコミケでコミックを発表していたことを初めて知りました(^ヘ ^; ) センセの頭の中、覗いてみたくなりましたです〜〜( 9月 5日)
月の影、影の海(上下)十二国記) 小野不由美 二国記ははまったら後が怖い、と思いつつ、読んだらどっぷりですワ(;^◇^A  普通の高校生だった陽子の前に現れたケイキに連れ去られ、異形の国で孤独と妖魔たちとの闘いでボロボロになる上巻はけっこう暗くて辛いものがありますが、下巻で十二国の謎が次第に解かれ、樂俊という友人を得、そして陽子自身の身の上が明らかになって行く時、陽子の悩む姿がまたいいのです。下巻は泣きながらも嬉しかった。こりゃ、十二国記、全部読むしかないでしょね。( 8月 30日)
キスは殺しの始まり 六道慧 青い目のオンナ刑事鳶沢ケイの活躍ではありますが、深川署でオジサン刑事にいびられながら頑張るあたりは普通の刑事物だったのに、念写できるカメラはあるワ、しゃべる猫が側にいるワ、満月の夜には変身(?)するワ、だんだんすんごいことになっていくのですな。六道さんならではでありまして、小説よりはコミックを見てる気分。だけど、あっという間なんですよ、いつも。この勢い、捨てがたいのです。シリーズものなので、まだまだたくさん出ているようです。結局また読んじゃうのかなぁ(^^ゞ( 8月 28日)
11文字の殺人 東野圭吾 あらぁ、ちゃんとお金を出して買ったのに(ただし中古ね)読んでました。筋も知っていました。でも悔しいからまた読みました。前に読んだ時はけっこう怖かったのですよ。すぐ近くに犯人がいて襲われそうで。でも今回はその心配がなかった分、敵(?)側の心理状態を考える余裕があって、それはそれで面白かったです。( 8月 27日)
東海道戦争 筒井康隆 ヨメに来るときに持ってきたこの本、すっかり黄ばんでいたのですが、読み始めたら止められない。好きな作品と苦手な作品が顕著でありますが、筒井氏の若さと勢いをつくづく感じますね。「お紺昇天」と「やれかぶれのオロ氏」がとっても好きだったことをまた再認識しました。( 8月 24日)
マレー鉄道の謎 有栖川有栖 長編です。マレーシアに旅に出た火村と有栖川、ありゃ、やっぱり殺人事件に巻き込まれました。マレーシアにはちょこっとだけ足を踏み入れたことがありますが、その時の青空とモスクなんぞを思い出しましたね。旅先なので、日本人もいるけれど現地の方々がメインなわけでありまして、でもどなたも魅力的です♪ 踏切事故から始まった物語は密室の殺人、日本人バックパックの殺人と連続殺人事件へと発展するのですが、有栖川氏の旅行記でもありまして、知らない土地がとても新鮮に感じられました。限られた時間の中で謎を解く火村もかっこよかったよん♪( 8月 23日)
クロモソーム・シックス
―第六染色体
ロビン・クック 今回は少し固めに・・と、ロビンクックをば。(クックロビンじゃないんだよね、何度でも間違えてしまう(^ヘ ^; ) )霊長類のボノボを臓器提供目的で個人の染色体を移行してしまう、っちゅう、健常者には倫理的に問題だけれど病人の方には夢のようなお話。けれどっもそれにお金が絡むからややこしくなるのよね〜 隠したり、追いかけたり、襲われたり、自責の念で苦しんだり・・以前に読んだブレーンもけっこう怖かったけれど、今回もそれなりにしんどい。だけど、ま、それを取り巻く人の動きや気持ちは想定内であったので、大変納得しながら読みました。面白かったですよん♪(8月21日)  
スイス時計の謎 有栖川有栖 じゃ、火村と有栖川のコンビのどこに感情移入するんだ、と言われると屁理屈みたいになってしまうけど、二人の関係の距離感にです。殺人事件を謎を警察と対峙もせず仲良く解決する二人組。今回はインディーズのギタリストの殺人とか、彫刻家の女性が自分の首と彫像の首をすげ替えられて殺された事件など、まぁ納得できるトリックだし。でも最近は有栖川の立ち位置がけっこう好きでね。他のワトソン君にありがちなほど鬱でもないしね。( 8月 19日)
人形式モナリザ 森博嗣 Vシリーズって言うんだっけ?小鳥遊クンたちのは。今回はメンバー一同長野の避暑地に集結。林カップルまで強引にいたわけで。そこで起こったオンナ文楽の殺人事件・・・ なんで森氏が好きかって言えば、底に流れるなんとも言えない品とかったるさ、でしょうか。生きてることにあまりハングリーじゃないのね。だけど死ぬきっかけもないので、なんとか退屈を紛らわしながら楽しい振りをして生きてる・・ そんなところ。ストーリーじゃないのです。分かってもらえないとは思うけれど。( 8月 17日)
わたしは虚夢を月に聴く 上遠野浩平 マトリックスですな。でもって、もう少し観念的で分かりにくい。でもって、結果があるようでない。登場人物たちの動きが現実にあんまり反映されていない感じ。もしかしてシリーズの中の一つなので、これだけでは成立しないのかな?申し訳ないが、登場人物のどなたさまにも愛情を持てませんでした。私はどんな小説でも、その中の人に感情移入するために読書をしているので、今回はパス、だったかな。( 8月 16日)
真夏のホーリーナイト
よろず電脳調査局ページ11
東野司 電脳の中を泣く紫の龍が飛び、システムがダウンする。その修復のために「よろず電脳調査局ページ11」のメンバーがあれやこれやと動き回るお話ですが、やっぱり青少年向けでしょうかね、テーマが。「想い」を巡って、若者たちが揺れますから。もう少し解決の時の文章に達成感があったら、もっと楽しく読めたと想います。( 8月 13日)
鳩の中の猫 アガサ クリスティ ポアロ物だし、学園物だけれど、スパイ小説なのかな?私はあんまりスパイが出る小説は好きじゃないけれど、クリスティーおばさまだから、それだけでは終わらなくて、東の国の王子様の宝石は、ちゃんと有るべき所に治まったのでした。読んでる分にはすっごく面白いし、こういうのも、ロマンティックでたまにはいいよねん♪( 8月 8日)
秘花(下) 連城三紀彦 ゆいが14才で遊郭に売られてからの一代記のようなもんです。「SAYURI」を思い出しました。死後4年たって、孫、娘、その夫などに読まれた手記は、家族達にけっこう衝撃を与えますが、その真摯な生き方にもう一度互いを顧みて、その心が近づけば、それはそれでいいのでしょう。( 8月 6日)
秘花(上) 連城三紀彦 久々に連城さんでも・・と手に取りましたが、この上巻は14才の水絵と母親の知子、その母親ゆいの女性である部分をひたすら描いておりまして、もしかすっと、やっぱり得意じゃなかったかも・・と思いながら、謎に引きずられ下巻へ〜〜( 8月 5日)
筒井康隆 ねぇ、これって筒井さんのデビュー作品ですよね。学生の頃、ハードカバーで読んだ「母子像」と同じですよね。あれから40年も経つのに、まったく新鮮です。当時夢中で読んでいた筒井さんの作品、また読み始めるのもいいかな、って思っているところです。( 8月 5日)
パディントン発4時50分
 
アガサ クリスティー けっこう強引ではないかい?と思いつつ、最後の最後まで犯人がわからない、あまりないタイプのパープルものです。友人が乗った列車にたまたま並んだ別の列車の中で殺人が行われたのを見た、と聞かされたパープルは、腹心(?)のメイドをそこしかないと思われる家に派遣し、死体を発見させ勘違いだと思われていた殺人を状況証拠だけを積み重ねて犯人を絞り込んでいくのですが、当然そこに起こるのがお金と血縁の絡み合い。パープルが自分の年齢と健康を問題に、他人を使うあたりがミソでしょうか??( 8月 4日)
忌神
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大神亮平奇象観測ファイル
青木和 題名は仰々しく、シリーズの主、大神亮平は、よくあるキャラな気がするけれど、不可思議な伝奇を持つ離島で記憶が抜け落ちる病を持つ青年繁久と村の人々の態度などが、とってもするすると心に入ってきます。内容よりも登場人物の人となりが、とても切なく悔しくでも優しく素直で、そのあたりに惹かれてあっという間に読んじゃいました。( 7月 22日)
歌の翼に
―ピアノ教室は謎だらけ
菅浩江 ピアノ教師亮子先生の、生徒や友人、同僚(?)たちに捧げる、優しくも愛情深い名推理の数々。だけど亮子先生自身も大きな傷を背負っていて、それをよく理解してくれる周囲にまた嬉しさがこみ上げたりなんかして。ほんとに心の底までしみいる作品でした。会社で人間関係に悩んでいる20代の主婦に、すぐに持っていって貸してきました。( 7月 28日)
ジウスドラの蠱歌
―サイコ・ミュージシャン〈2〉
六道慧 ということで、すぐにシリーズの2をば。死体が消えたり、人になにかが乗り移ったり、けっこうホラーっぽい。今回はキノトがあんまり出てこなかったのでつまんなかったよ〜(って、いったいいくつなんだ>自分)( 7月 26日)
イシュタルの呪歌―サイコ・ミュージシャン〈1〉 六道慧 おや、これはそれほどお下劣ではないわん。それよか大凶を呼ぶ編集者美笛と音楽療法士キノトの超美形がペアを組み(ジンマシンが出るくらいなので、相性はよくないのかもしれないが)、シュメールの謎に挑む・・といいながら、結局謎は謎を呼ぶだけみたいなところもあったけれど、切った張った、ご苦労様です、その勢いでストレスが飛びました、そんな感じの読後です。( 7月 25日)
19ボックス
―新みすてり創世記
清涼院流水 ?? いや、意味は分かりますよん。でも、なんで面白いかわかんなかった。セイリョウインショウスイさん、ごめんなさいm(__)m ( 7月 24日)
きさらぎ月語 六道慧 なんと縁切り屋シリーズが復活です。相変わらず荒唐無稽で品下れる六道さま。摩利とアズミがオンナになっちゃったり、おっかけオバサン達がサイト開いてカメラ小僧に変身とか。テーマは母性というか、大地の健康を願う非常に正しい心ではありますが、卑弥呼だら、邪馬台国だら、何故それが徹底的なえっち交戦になっちゃうのやら・・ んでもとにかくみな美形、そして熱い!その勢いで、ついでへへへへ(^^ゞと読みふけっちゃうんですよねぇ〜〜( 7月 22日)
はやぶさ新八御用旅 平岩弓枝 東海道を京都までの道行きを、本体を知らない姫様の護衛の密使を受けた隼新八郎。相手が定まらないんで、なんだかシッチャカメッチャカ。でも道行きのみなさんが、実に魅力的なんで、それはそれでいいのかな?( 7月 19日)
日光例幣使道の殺人 平岩弓枝 久々の隼殿。この人って奥さんもいるのにこんなにモテモテでいいの?って話ではなく日光例幣使っていうの?のご一行様に殺人の噂が流れているということで探れという使命を受けた新八郎だったけれども、なんだか問題が複数あるようで。 時代ミステリは好きなんだけれども、あんまり相性がよくなかったな。はまれなかったのよね・・( 7月 18日)
薄紅天女 萩原規子 輝と闇の子孫達、勾玉の完結編だけれども、亡くなった巫女の母親の魂を宿したままの阿高と同じ年の叔父藤太、村の仲間たちとの友情物語でもあるかな。蝦夷から京都まで危険な旅をしながらも、最終的には皇女との恋愛を貫いたり。怨霊との闘いや、自分の心の闘いもたっぷり描いていまして、力いっぱい!ですよ。( 7月 17日)
白鳥異伝 萩原規子 勾玉の一連の物語ですが、「空色勾玉」と雰囲気が似ています。双子のように育つのに、実は敵味方の遠子と小倶那、互いを信じたいけれど信じ切れなかったり、力を持ったが故に苦しむことになったり、歪んだ親の愛憎みたいなものが、大蛇の剣や輝く勾玉、時空を飛び越える不思議な力などをアクセントにした生粋の青春小説!オバサンにはちょっと無理かしら、と思えるほどの若い二人の物語でありますね。( 7月 15日)
初春弁才船 平岩弓枝 の図書室には借りたい本がなくて、苦し紛れの久々の「音宿かわせみ」のシリーズ。以前はずいぶん読んでいたはずだけれども、すっかり細かいところを忘れてしまっていて、東吾さんて、けっこう不倫だの隠し子だの、ご発展だわね〜 とか(~-~;)ヾ(-_-;) かわせみのみなさんも周囲の捕り物関係のみなさんも、みな温かくて人情たっぷりだけれど、ふ〜ん、そ〜んな感じ?でありました・・( 7月 11、12,13日)
浮かれ黄蝶 平岩弓枝
横浜慕情 平岩弓枝
憑神 浅田次郎 かっこいいけど、私には武士道がわかんない〜〜┐( -"-)┌  でも登場人物や登場憑神たちは、とってもイキイキしています。大金持ちの風情の貧乏神、相撲取りの格好の疫病神、かわいい娘の死に神たちに翻弄される幕末の下っ端武士、彦四郎の悪戦苦闘ぶりと潔さを、これでもか!って書いて下さったけど、う〜〜ん、小さな幸せって、無理みたいでした・・( 7月 6日)
名探偵はもういない 霧舎巧 犯罪学者の木岬、と、犯罪者を目指す義弟が、雪のペンションで殺人に巻き込まれる〜〜〜 ちょっとくさい恋愛もあり。初めての作家さんで、ちょっと読み辛かったです。登場人物があんまり魅力的に思えなかったし、ストーリーもたどたどしいかな、と。これって、デビュー前の投稿作品だったので、今はダントツに面白い作品を書かれてるかもね。( 7月 6日)
空色勾玉 萩原規子 図書館で手に取ったジュブナルのファンタジー。読んでみたらばとんでも面白い!神がまだ地上にいる頃の話で、「輝」と「闇」は闘いの中にあるのだけれど、闇氏なのに、光を愛する狭也と神の子なのに死に憧れる稚羽矢の成長と恋愛の物語でもありまするが、周囲の戦いだとか、親子や兄弟の確執だとか、まぁいろんな感情と闘いがてんこ盛り。でも最後はラブラブで、ま、いいかと(^^ゞ 続編もあるので、また図書館に行きましょう。( 7月 2日)
嘘をもうひとつだけ 東野圭吾 やったらマトモな(!?)加賀刑事の事件簿です。若いのに、なかなかのクセモノですね、この刑事も。東野さんだと言うことをすっかり忘れて、まるでお馴染みの探偵シリーズの気持ちで読んでいました。だけどね、ほんとは犯人側からの書き方って、本当は私、苦手なんだった。( 7月 1日)

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